
目次
マイホームを注文住宅で建てるとしたら、やはり2階建てですか?
平屋は考えないものですか?
もしも、平屋がおしゃれに進化している実情を知ったならば、おそらく選択に迷うことになると言っても過言ではありません。
それほど、ハウスメーカーの施工実績を見ても、魅力的な平屋が増えています。
業界を見回しても、平屋専門のローコスト住宅を標榜する会社も多く、平屋に適した土地情報も少なくありません。
ところが住宅街においては、平屋をあまり見かけないこともあり、イメージとして、
- 流行りではない
- デザインが古臭さそう
- きっと狭い
- 土地が広くないと無理では
- 売却しても売れ残りそう
というものならば、マイナスな認識を変えて頂く必要があります。
最近では、モノを必要以上に持たないミニマリストの存在、断捨離の認識と普及などから、コンパクト設計の住まいとしても注目の的です。
また個性的な家が欲しいというニーズにもマッチすることから、今回は平屋の注文住宅の魅力について、お伝えします。
平屋の注文住宅のメリット
平屋の注文住宅のメリットとして、一般的に挙げられるのは、
- 動線がコンパクトで効率的
- 家族間でコミュニケーションが取りやすい
- 耐震性がある
- メンテナンス費用が抑えられる(外壁塗装など)
- 階段が無くバリアフリーである
- 掃除が楽(例:トイレが2階にない)
などですが、デメリットも無いわけではありません。
とりわけ議論となるのは、建築費用のことであり、
- 平屋の方が2階建てより高い
- プラン次第で平屋でも費用は抑えられる
と、対立するかのような意見があるのは事実です。
住まい対する考え方、プランニングによって、どちらの意見も正しくなる点は否めません。
しかしながら前述したように、ミニマリストの存在や断捨離による必要以上にモノを持たない考え方やなど、新しい価値観にマッチする住宅としては平屋が最適であると言えます。
それを踏まえると、マイホームは欲しいけれども必要以上に大きな住宅は希望しないというニーズには、確実に対応できるメリットがあるわけです。
もちろん建築費用を抑える方法もありますが、前提条件によっては、メリットがデメリットにもなるため、費用については後述することにします。
まずは、先に挙げたメリットについて解説することにします。
動線がコンパクトで効率的
ワンフロアに全てが集約されていますから、あらゆる空間へのアクセス(動線)が短くて効率的です。
家事の例で言えば、洗濯した後の物干しは浴室乾燥機能の利用でも、ベランダの利用でも、洗濯物を抱えて移動する距離は長くありません。
家族間でコミュニケーションが取りやすい
2階建てでは、1階に広めのLDKを確保して、2階に寝室兼個室を設けることでコミュニケーションを取りやすくしています。
しかし1階と2階に分散してしまっては、ちょっとの会話もできません。
同じフロアでの分散と比較すると、会話の数も違ってきます。
耐震性がある
どの住宅も耐震性はあると言えるのですが、2階を支える負担が無い分、安定した耐震性を確保できるのが平屋です。
仮に地震に遭遇したとしても、倒壊のリスクは、相当に古いものでない限り、平屋の方が少ないと言えます。
メンテナンス費用が抑えられる(外壁塗装など)
外壁塗装は住宅保護や資産価値の維持のためにも、10年単位で実施が推奨されますが、2階建てよりも足場の費用は少なくて済みます。
屋根塗装や葺き替えに関しても、平屋住宅の設計次第では2階建て並みにすることも可能です。
階段が無くバリアフリーである
階段の無いバリアフリーな空間であるため、1階に洗濯機、2階バルコニーに物干しスペースがある住宅と違い、1階と2階を往復するような動線はありません。
運動不足解消には良いですが、長く住む前提ならば、身体的衰えを考慮すると上下階を行き来する動線は果たして適切と言えるでしょうか。
掃除が楽(例:トイレが2階にない)
2階建て住宅では、2階にもトイレのある間取りが多いですが、便利な反面、トイレ掃除に関しては2か所、故障や詰まりのリスクも2倍になるわけです。
平屋では1か所で済みますし、やはり上下階の移動無しに掃除ができる点は、平屋に分があると言えます。

平屋の建築費用は抑えられる
前述したように、建築費用に関して、平屋と2階建てでは、
- 平屋の方が2階建てより高い
- プラン次第で平屋でも費用は抑えられる
と意見が分かれます。
どちらかと言えば、平屋の建築費用はデメリットになるとの論調が多いのです。
なぜならば、2階建てと同じ間取り、つまり延床面積を確保するならば、広い土地が必要で、結果的に割高になるという結論付けをしているからです。
2階建てと同じ延床面積を平屋に求めるはず、と考えること自体、住まいの多様性に対応できていない証拠と言えます。
平屋は、コンパクトな空間にすることで特徴を活かせる住宅ですから、それを抜きにして延床面積で単純比較するのは、少し違います。
2階建ての未来
3LDKの間取りの2階建ては、上階に、
- 6畳程度の寝室兼個室が2部屋
- トイレ1か所
- 廊下またはフリースペース
がプランされるケースが非常に多いです。
2階を子ども部屋として割り当てたい場合、果たして6畳も必要でしょうか。
クローゼットを備えた4畳または4.5畳の部屋は、シングルベッドと学習机を置いても、十分使える広さです。
しかし子ども部屋は、遅かれ早かれ空き部屋となります。
廊下やフリースペースも、通路と使わない物の保管場所にしかなり得ません。
1階には4.5畳から6畳の和室と広いLDKを売りにしている住宅もありますが、家族の団らんはLDKが中心です。
和室の使い道が思い浮かばなければ、必要性は無いと言えます。
また広いLDKがあったとしても、子どもの年齢次第では、さっさと自室に引っ込んでしまい、家族のコミュニケーションと広さは比例するものではありません。
数千万円をかけても、
- 寝るためだけに2階に行く
- いずれは使われなくなる部屋もある
- 和室の使い勝手が不確定
- 広いLDKもコミュニケーションには直結しない
という現実がある中で、2階建てにする価値はあるのか考えなくてはなりません。
安い土地と間取り次第で割安に
一見、豪華に見える2階建てですが、前述したように未来はデッドスペースを生む可能性が高くなります。
オーソドックスな3LDKの2階建てを、
- 個室と和室を6畳から4.5畳に
- 廊下を無くす
- 階段を無くす
- 広すぎないLDKにする
だけで、コンパクトな3LDKの平屋とほぼ同等になるのです。
平屋には広い土地が必要と言われますが、コンパクトで使い勝手を重視した間取りならば、建築費用は抑えることができます。
土地の相場が安い地域だと、さらに有利です。

平屋に最適な家族構成
平屋でも、
が十分、楽しく暮らせる間取りにすることは可能です。
例えば、
という条件で平屋を建てる場合、プラン次第では延床面積30坪(約100㎡)もあれば十分です。
建ぺい率50%の土地では60坪(約200㎡)が必要になりますが、同じ坪数でも建ぺい率60%や70%であれば、ゆとりある間取りの平屋が実現可能となります。
平屋の建築実績が豊富なハウスメーカーだと、延床面積30坪を想定した間取りのプランを、いくつも用意することができます。
前述したように、コンパクトな間取りを意識して、安い土地であれば、決して2階建てより割高になることはありません。
e平屋netでは、いつでも相談を受け付けています。

おしゃれな平屋にするポイント
おしゃれな平屋と言われるポイントは、大きく2つあります。
外観と解放感です。
外壁については、サイディングや開口部(窓)次第で、第一印象が変わります。
ツートンカラーで彩ることも注文住宅の平屋ならではです。
屋根については、片流れにすると角度次第で平屋が大きく見えます。
ソーラーパネルを設置しやすく、屋根の高い方には屋根裏収納やロフトを設けることもできますので、人気のスタイルです。
目を引くのは「ロの字」または「コの字」の中庭になります。
テラスあるいはウッドデッキも、屋外リビングとしての利用価値もあります。
開放感については、広いと思わせる工夫が必要で、その仕掛けもさまざまです。
いくつか紹介しますので参考にしてください。
解放感を演出する仕掛け
開放感を最大限に発揮するには、まず天井を高くすることが第一です。
吹き抜けは無理ですが、天井の高さを全て統一するのではなく、リビングは高く、その他の部屋は低くといった段差を意識させることが有効になります。
続いて、ロフトやスキップフロア、和室なら小上がりを設けると、天井と同様に広さを感じさせます。
バリアフリーが平屋の特徴でもありますが、ロフトはデッドスペースを活かして収納や作業部屋にもなり、人気の高いデザインのひとつです。
さらにおすすめは天窓になります。
光を取り込めて明るさを確保できますし、周辺環境次第てば、日当たりがどうしても不利になりやすい点をカバーすることもできます。
まとめ
平屋の注文住宅の魅力について解説しました。
大手から地場のハウスメーカーまで、おしゃれで安いプランの施工例も増えており、SNSなどでも参考になる事例を探せることからも、平屋の良さが見直されているとも言えます。
地方には平屋専門のハウスメーカーもたくさんあり、地域密着の強みを活かして、土地選びから安いプランの提案と施工、アフターサービスまで、一貫したサービスを提供してくれます。
2階建てより平屋、平屋より2階建て、といった優劣をベースにした論調は何の意味も無く、どちらを選んだとしても施主様に納得していただくことが重要です。
そのためにも平屋に対する誤解を解き、平屋にふさわしい土地とプランをe平屋netでは提供し続けます。