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近年人気が高まってきている平屋住宅。
e平屋netをご覧いただいている方は、
- 平屋を検討している
- 平屋を建てることを決めたけど間取りを検討している
という目的ではないでしょうか。
また、どの程度の土地の広さが必要で、どのような間取りが可能なのか、具体的に知りたい方もいらっしゃるはずです。
そこで今回は、【30坪3LDKの平屋】に特化して、間取りを考えるうえで押さえておきたポイントや、費用のことまで言及していきます。
少しでも、平屋建築の参考となれば幸いです。
平屋住宅のメリットとは?
細かい話に入るまえに、まず、『平屋住宅にはどんなメリットがあるのか?』という点について、簡単にお伝えします。
結論から述べますと、平屋住宅は、思った以上にメリットが多いのが特徴です。
メリット①:老後に優しい
言うまでもなく、平屋には階段がありません。
人間は生き物なので、長年に渡って生活していくと、足腰も徐々に弱くなります。
そのような状況では、平屋はやさしいお家となるのです。
また、あらかじめバリアフリー設計とすることで、将来の工事費も不要となります。
メリット②:間取り自由度が高い
これも平屋を選ぶ大きな特徴です。
理由としては、
- 間取りプランニングに大きな影響(悪い意味で)を与える階段が存在しないこと
- 建物の荷重(重さ)が軽いため、2階建てに比べて柱の位置も自由度が高い
という2点が主にあげられます。
『たった2つ?』と思われるかもしれませんが、施工費や材料費の削減になっています。
メリット③:耐震性に優れている
地震大国・日本だからこそ地震に強い(=耐震性の高い)お家を建てることが安心につながります。
住宅の耐震性を計算する際、基礎(住宅の土台)にどの程度荷重(重さ)が掛かるかが大きな要素となります。
荷重の軽い平屋住宅は、耐震性に優れているのです。
メリット④:メンテナンスコストが安い
平屋住宅はメンテナンスコストが抑えられます。
一番のメンテナンスコスト削減の恩恵を受ける工事が外壁塗装工事です。
この工事費が安い理由としては、
- 必ずしも足場を必要としないこと(足場代の削減に繋がる)
- 2階建てに比べて外壁面積が小さいことが多い
ことなどがあげられます。
また外壁塗装は大規模な修繕工事のなかで、最も頻度の高い工事のひとつであり、概ね10~15年に1度のペースが推奨されています。
住宅の寿命は長いので、その間に数回実行される外壁工事費用が抑えられるのは、経済的にも優しいです。
平屋住宅は高いは大間違い
前述したメリットがある一方で、デメリットと言われる点もあります。
- ある程度広い土地が必要
- 浸水被害に遭遇したときに逃げ場がない
- 建築コストが高い
というものです。
ただし浸水被害という意味では2階建ても状況次第と言えますので、大差は無いと言えます。
そして何より建築コストが高いと言われ、基礎部分や屋根の面積はプラン次第で大きくなりますが、長期的な見方をすると、必ずしも断定はできないのです。
その理由を2つ挙げてみました。
無駄なスペースが少なく済む
『住宅に無駄なスペースなんてあるのか?』と、考えるかもしれませんが、具体的には居住空間以外の空間、すなわち階段や廊下のことを指しています。
階段を施工するためには、一般的に1.25坪ほどを見立てます。
さらに階段上部は大部分、吹き抜けでなければなりませんので、この吹き抜け部分も併せると、空間的におよそ2坪の広さを必要とするのです。
つまり平屋にすることで、この約2坪の施工費を削ることができます。
2階建ての建築坪単価を60万円と仮定した場合、60万円×2坪=120万円の削減につながるわけです。
ランニングコストが少額で済む
2つ目の理由は、メリットの項目でお伝えした通り、外壁塗装のコストを抑えられるという点です。
主に抑えられるのは足場費用のため、具体的な金額としては1回あたり約30万円のコスト削減になります。
外壁塗装を15年程度に一度実施すると仮定すると、45年で3回、約30万円×3回=約90万円の削減につながります。
平屋住宅の費用相場
平屋の建築金額の相場はどのくらいなのでしょうか。
使用する素材や間取り、ハウスメーカーによっても異なりますが、1坪あたりの単価(坪単価)で考えた場合、
- ローコストビルダーで約50万円~
- 中堅ハウスメーカーで約65万円~
- 大手ハウスメーカーで約80万円~
といった相場感です。
多くのハウスメーカーでは、平屋住宅は2階建て住宅から5万円程度、価格設定が高くなっていることが多いですが、e平屋netでは、
を選択すると、参考プランではありますが、1,800万円台(約30坪)から提案可能です。
この場合の坪単価は約60万円で、前述の中堅ハウスメーカーの相場よりは、お得になる可能性があります。
30坪平屋の建築費用~平屋 vs.2階建て
ここで、一般的なハウスメーカーが平屋を5万円ほど高く設定しているケースにおいて、ランニングコストを含めたトータルコストでの比較シミュレーションをしてみましょう。
坪単価
平屋:65万円
2階建て:60万円
建築費用
平屋:65万円×30坪=1,950万円
2階建て:60万円×32坪(※)=1,920万円
※階段周りのスペースが2坪発生しているものと仮定
ランニングコスト(外壁塗装に係る足場工事差額のみ)
1回あたり差額30万円(※)×3回=90万円(2階建ての負担)
※前述の15年程度に一度実施すると仮定した時の差額
以上の条件のもとで試算した場合、平屋住宅の方が安くなるのです。
平屋住宅の間取りの考え方
間取りを考えるうえで、ポイントとなる点は数多くあります。
その多くは建てる人の家族構成や趣味、好みによってさまざまですが、原則として考えておくべきポイントをお話します。
建物の形状
住宅自体は、正方形または長方形などのシンプルな四角形が、建築という面ではコストを抑えることができます。
したがって、コストが気になる時はL字まで。
最近、コの字型やロの字型にして、空いたスペースに中庭を作る、というデザインの平屋が多く見受けられます。
確かに人目を気にせずに中庭でくつろげる、というメリットがありますが、ある側面からみた場合にはNGとなることもあります。
それは断熱性能です。
住宅は、外気に接する部分が少なければ少ないほど、外気の影響を受けにくくなります。
ひらたく言うと、外壁面積が小さい住宅の方が冬は暖かい家になりやすいので、ベストは四角、せめてL字型までが理想的です。
性能の高い断熱材や窓を採用すれば、コストは掛かりますがコの字やロの字でも問題はなくなります。
導線の確保
導線を確保するためには、普段の生活での移動に不自由ではない間取りにすることが求められます。
例えば3LDKの平屋では、同じフロアにLDKと3つの部屋、トイレ、洗面所、お風呂など多くのスペースが共存します。
これらのスペースを普段どのように移動するか、どのように配置すれば効率的でストレスがないのか、この点を十分に考慮することが非常に大切です。
30坪平屋の間取り例
ここで、30坪平屋の間取り例を2つご紹介します。
家族構成はご夫婦、お子さま2人の4人家族を想定しました。
【間取り例①】コスト削減を重視した間取り
ほぼ真四角で、極力、廊下をなくした無駄を省いたプランです。
3LDKながら、ウォークインクローゼットを完備して導線にも配慮しました。
【間取り例②】回廊型導線の間取り
脱衣室からウォークインクローゼット、寝室、リビングと導線を回廊式にしたプランです。
このプランは畳コーナーを合わせると、リビングが24帖とかなりの広さが確保できました。
住宅ローンで考えるべきこと
住宅を購入する際、多くの方が住宅ローンを利用します。
この章では、住宅ローンで一番気を付けてほしい点と、30坪の平屋を購入した場合の月々返済金額についてお話します。
借入額(予算)の決め方
住宅ローンについて考えるとき、真っ先に、金利が得か否かを考えがちです。
確かに金利の選択も重要ですが、それより大切なのは予算をいくらに設定するかになります。
予算の設定は、一見難しい問題に思えますが、答えはシンプルで、家計において住宅費にいくらかけられるか、を考えればいいのです。
ここで注意すべきことは、住宅費=建築費用ではないということです。
住宅費には、
- 土地代金を含む建築費
- 光熱費
- 固定資産税
- 修繕費(積立)
などが含まれます。
この点に注意して月々返済可能な金額を把握し、逆算して予算を設定します。
参考までに一つの目安をお伝えすると、
で借入をした場合、100万円につき、月々3,000円弱の返済金額となります。
言い換えれば、月々3,000円払えば、100万円の借入が可能ということです。
この計算を参考に予算の上限を試算してみてください。
30坪平屋の月々返済金額は?
例えば、坪単価を65万円と設定した場合の建築金額は、
となります。
これを期間35年、金利1%、元利均等返済の住宅ローンで全額借入した場合の返済金額は、計算過程は省きますが月額で約55,000円となります。
これに対して土地費用、住宅購入に必要な諸経費などが上乗せされて、最終的な返済額が決定という流れが一般的です。
しかしe平屋netでは、土地の検索だけで3LDK(約30坪)の支払い例を表示しますので、前述のような流れを汲んだシミュレーションは不要ですので、ご活用ください。
まとめ
最後に、これまでお伝えしてきたことをまとめます。
- 平屋には、多くのメリットがある。
注意すべき点をクリアすれば、最大限平屋の良さを享受できる。
- 平屋住宅はトータルコストで考えればけっして高くない。
- 平屋なら、30坪でもゆったりした3LDKの間取りが可能。
- 住宅ローンを組むべき金額(予算)は、月々の家計状況から算出する。
平屋に限らず、住宅の購入を検討していると、わくわく楽しい感情とともに、不安な感情も伴いますし、いろいろと迷ってしまうことも珍しくありません。
そのような時は、ご自身やご家族の希望をもう一度整理し、運営会社であるリブワークに伝えてください。
一番重要なのはコミュニケーションです。